豊島将之(とよしま・まさゆき)|タイトル獲得の記録・今期の成績・次のタイトル戦の対局日程

豊島将之
A級順位戦で4連勝

豊島将之(とよしま・まさゆき)さんは、竜王・名人・王位・棋聖・叡王の5つのタイトルを獲得してきた九段の棋士です。獲得は通算6期で、2019年には名人と竜王を同時に持つ「竜王・名人」にもなりました。2026年度はA級順位戦で4戦全勝と好調で、連盟の記録では今年度の勝率が全棋士で1位です(10月16日時点)。2024年以来の名人挑戦をめざす位置にいます。

※タイトルの期数・段位・今年度の成績は、日本将棋連盟の棋士データベースの表示(2026年10月16日に確認)によります。対局の勝敗だけを載せ、棋譜や対局の内容は載せません。

プロフィール

生年月日 1990年4月30日(36歳)
出身地 愛知県一宮市(5歳で大阪府豊中市へ)
師匠 桐山清澄九段
棋士番号 264
プロ入り(四段) 2007年4月1日(16歳)
段位 九段(2019年5月17日に昇段)
タイトル獲得 通算6期(竜王2期・名人1期・王位1期・棋聖1期・叡王1期)
棋戦優勝 6回(将棋日本シリーズ3回、銀河戦2回、NHK杯1回)
主な表彰 将棋大賞 最優秀棋士賞(2018年度)、将棋栄誉賞(2024年5月、通算600勝)
所属 竜王戦2組(1組以上10期)・順位戦A級(A級以上9期)

4歳のころ、羽生善治さんたちの世代の棋士を追ったテレビ番組を見て、母親に将棋を教わりました。5歳で大阪府豊中市に移り、小学3年の9月に奨励会に入っています。2007年4月1日、16歳でプロになり、平成生まれで初めてのプロ棋士として話題になりました。本人は、師匠の桐山清澄九段や、子どものころに指導を受けた棋士がいなければ棋士になっていなかったと話しています。

タイトル獲得の歴史

初タイトルは2018年7月の第89期棋聖戦で、羽生善治棋聖を3勝2敗で破りました。同じ年の9月には王位も獲得し、2019年5月には名人、12月には竜王を手にしています。

タイトル 獲得 失冠
棋聖 1期 第89期(2018年7月、羽生善治棋聖に3勝2敗) 第90期(2019年7月、渡辺明さんに1勝3敗)
王位 1期 第59期(2018年9月、菅井竜也王位に4勝3敗) 第60期(2019年9月、木村一基さんに3勝4敗)
名人 1期 第77期(2019年5月、佐藤天彦名人に4勝0敗) 第78期(2020年8月、渡辺明さんに2勝4敗)
竜王 2期 第32期(2019年12月、広瀬章人竜王に4勝1敗)、第33期(2020年度、羽生善治九段を退けて防衛) 第34期(2021年11月、藤井聡太さんに0勝4敗)
叡王 1期 第5期(2020年9月、永瀬拓矢叡王に4勝3敗。持将棋2局・千日手1局をふくむ) 第6期(2021年9月、藤井聡太さんに2勝3敗)

2021年の秋に、叡王と竜王を続けて藤井聡太さんに明け渡しました。その後、2024年の第82期名人戦では、A級順位戦を7勝2敗で1位になって藤井名人に挑戦しましたが、1勝4敗で名人の奪還はなりませんでした。

2026年度の主な成績

棋戦 結果(10月16日時点)
第85期順位戦A級 4勝0敗(佐藤天彦九段・佐々木勇気八段・糸谷哲郎九段・増田康宏八段に勝利)
2026年度の通算 12勝2敗(勝率0.857、勝率ランキング1位)

A級順位戦は10人のうちでただ1人、4局を終えて負けがありません。A級の残りは、広瀬章人九段・近藤誠也八段・千田翔太八段・伊藤匠二冠・永瀬拓矢九段との5局でです。3勝0敗で並ぶ永瀬九段との対局も、まだ残っています。竜王戦は2組に在籍しています。

第85期順位戦A級の勝敗(10月16日時点)

順位 棋士 勝敗
1 糸谷哲郎九段 0勝3敗
2 永瀬拓矢九段 3勝0敗
3 豊島将之九段 4勝0敗
4 近藤誠也八段 2勝2敗
5 増田康宏八段 3勝1敗
6 佐々木勇気八段 2勝2敗
7 千田翔太八段 0勝3敗
8 佐藤天彦九段 1勝2敗
9 広瀬章人九段 2勝1敗
10 伊藤匠二冠 0勝3敗

日本将棋連盟の順位戦の表をもとに作成。「順位」は、前の期の成績で決まる期のはじめの序列です。A級は10人の総当たり(1人9局)で、2027年3月まで続きます。1位が名人への挑戦者になり、1位が並んだときはプレーオフで決めます。下位の2人はB級1組に下がり、同じ勝ち数なら順位が下の棋士が下がります。

次の対局とタイトル戦の日程

2026年10月16日時点で、豊島さんが出場を決めているタイトル戦の番勝負はありません。いちばんの注目はA級順位戦で、1位になると2027年春の第85期名人戦で藤井聡太名人に挑戦します。2024年の第82期以来、3年ぶりの名人挑戦です。名人戦は持ち時間が各9時間の2日制で、タイトル戦の中でいちばん持ち時間が長い番勝負です。

ほかのタイトル戦の対局日と会場は、竜王戦・王将戦・棋王戦などの各ページにまとめています。大盤解説会の申し込み方は、タイトル戦の観戦の基本をご覧ください。

棋風・得意な戦法

角換わりや相掛かりを得意にする居飛車党で、横歩取りなども指します。攻めと守りのバランスがよく、終盤の鋭い寄せに定評があります。いまはほとんどの対局で居飛車を指しています。

  • 2014年に、コンピューターと対戦する将棋電王戦に出たのをきっかけに、将棋ソフトを使った研究を本格的に始めました。棋士どうしの研究会を減らしてソフトでの研究に切り替えた時期もあり、AIを使った研究の先駆けの1人とされています。2020年ごろからは、棋士との研究も再開しています。
  • 2012年のNHK杯で対戦した佐藤紳哉さんが、対局前のインタビューで豊島さんについて「序盤、中盤、終盤、隙がない」と語った場面は、将棋ファンの間で広く知られています。
  • 関西の若手が台頭した2018年ごろには、「関西若手6強」の1人として名前が挙がっていました。

本人が語っている趣味は読書(好きな作家は東野圭吾さん・綾辻行人さん・森博嗣さん)とNBAの観戦で、プロ野球は阪神タイガースのファンです。

よくある質問

豊島将之さんが獲得したタイトルは?

竜王2期・名人1期・王位1期・棋聖1期・叡王1期の、合わせて6期です。2018年度から2021年度にかけて獲得しました。

「竜王・名人」だったのは、いつですか?

2019年12月に竜王を獲得してから、2020年8月に名人を渡辺明さんに明け渡すまでです。竜王と名人は将棋界の二大タイトルとされ、両方を持つ棋士は「竜王・名人」と呼ばれます。

2026年度の成績は?

10月16日時点で12勝2敗(勝率0.857)で、連盟の勝率ランキングでは1位です。A級順位戦は4戦全勝です。

師匠はだれですか?

桐山清澄九段です。豊島さんは、子どものころから桐山九段の指導を受けて育ちました。

初めてタイトルを獲得したのは、いつですか?

2018年7月の第89期棋聖戦です。羽生善治棋聖を3勝2敗で破りました。そこから1年半ほどの間に、王位・名人・竜王を続けて獲得しています。

AIを使った研究の先駆けと言われるのは、なぜですか?

2014年の将棋電王戦への出場をきっかけに、早い時期から将棋ソフトを研究の中心にしたためです。棋士どうしの研究会を減らしてソフトでの研究に切り替えたことは、当時話題になりました。

将棋栄誉賞とは?

公式戦で通算600勝をあげた棋士に、日本将棋連盟が贈る表彰です。豊島さんは2024年5月に受けています。

参考にした情報

  • 日本将棋連盟 棋士データベース「豊島将之」
  • 日本将棋連盟 棋戦情報(順位戦A級)
  • ウィキペディア「豊島将之」「名人戦 (将棋)」

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