叡王戦の挑戦者
斎藤慎太郎(さいとう・しんたろう)さんは、2025年と2026年の叡王戦で2年続けて伊藤匠叡王に挑戦した、奈良県出身の八段の棋士です。2018年に王座を獲得し、2021年・2022年には2年続けて名人戦に登場しました。2026年5月の第11期叡王戦は、前年と同じくフルセットの第5局までもつれましたが、2勝3敗で叡王の獲得はなりませんでした。
※タイトルの期数・段位・今年度の成績は、日本将棋連盟の棋士データベースの表示(2026年10月16日に確認)によります。対局の勝敗だけを載せ、棋譜や対局の内容は載せません。
プロフィール
| 生年月日 | 1993年4月21日(33歳) |
| 出身地 | 奈良県奈良市 |
| 師匠 | 畠山鎮八段 |
| 棋士番号 | 286 |
| プロ入り(四段) | 2012年4月1日(18歳) |
| 段位 | 八段(2020年2月13日、順位戦A級への昇級で昇段) |
| タイトル獲得 | 王座 1期(第66期・2018年度) |
| タイトル戦の登場 | 7回(棋聖1回・王座2回・名人2回・叡王2回) |
| 将棋大賞 | 新人賞・勝率一位賞(2015年度)、勝率一位賞(2016年度) |
| 所属 | 竜王戦1組(1組5期)・順位戦B級1組(A級は通算4期) |
将棋を始めたきっかけは、羽生善治さんを描いた学習漫画を読み、将棋とプロ棋士という仕事に興味を持ったことだと紹介されています。2004年に奨励会に入り、2008年1月に14歳で三段に。2011年度後期の三段リーグを15勝3敗の1位で抜け、師匠の畠山鎮八段の門下から初めてのプロ棋士になりました。プロ入り後の2015年度・2016年度には、2年続けて勝率一位賞を受けています。
タイトル獲得の歴史
初タイトルは2018年の第66期王座戦です。挑戦者決定トーナメントで高見泰地さん・久保利明さん・藤井聡太さん・渡辺明さんを破って挑戦権を得て、五番勝負では中村太地王座を3勝2敗で破りました。
| 時期 | 棋戦 | 相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 第88期棋聖戦 | 羽生善治棋聖 | 1勝3敗 |
| 2018年 | 第66期王座戦 | 中村太地王座 | 3勝2敗で獲得 |
| 2019年 | 第67期王座戦 | 永瀬拓矢叡王 | 0勝3敗で失冠 |
| 2021年 | 第79期名人戦 | 渡辺明名人 | 1勝4敗 |
| 2022年 | 第80期名人戦 | 渡辺明名人 | 1勝4敗 |
| 2025年4月〜6月 | 第10期叡王戦 | 伊藤匠叡王 | 2勝3敗 |
| 2026年4月〜5月 | 第11期叡王戦 | 伊藤匠叡王 | 2勝3敗 |
名人戦の2回は、どちらもA級順位戦を8勝1敗で1位になって挑戦したものです。A級に上がった最初の期と2期目に続けて挑戦者になりました。叡王戦は、2025年は挑戦者決定戦で糸谷哲郎さんに、2026年は永瀬拓矢さんに勝って挑戦権を得ています。
2026年度の主な成績
| 棋戦 | 時期 | 結果 |
|---|---|---|
| 第11期叡王戦五番勝負 | 2026年4月〜5月 | 伊藤匠叡王に2勝3敗(5月31日の第5局で決着) |
| 第85期順位戦B級1組 | 2026年度 | 7局を終えて2勝5敗(10月16日時点) |
連盟の棋士データベースでは、2026年度の成績は11勝15敗(10月16日時点)で、対局数は26局と、棋士全体で6番目に多い数です。順位戦は、A級4期目の第82期(2023年度)を3勝6敗で終えてB級1組に下がっており、A級への復帰をめざしています。B級1組は13人の総当たりで、上位2人がA級に上がります。
第85期順位戦B級1組の勝敗(10月16日時点)
| 順位 | 棋士 | 勝敗 |
|---|---|---|
| 1 | 中村太地八段 | 2勝4敗 |
| 2 | 渡辺明九段 | 7勝0敗 |
| 3 | 大橋貴洸七段 | 4勝2敗 |
| 4 | 斎藤慎太郎八段 | 2勝5敗 |
| 5 | 服部慎一郎七段 | 4勝2敗 |
| 6 | 澤田真吾七段 | 4勝3敗 |
| 7 | 大石直嗣七段 | 1勝5敗 |
| 8 | 菅井竜也八段 | 3勝4敗 |
| 9 | 稲葉陽八段 | 3勝3敗 |
| 10 | 佐藤康光九段 | 2勝4敗 |
| 11 | 山崎隆之九段 | 3勝4敗 |
| 12 | 久保利明九段 | 3勝3敗 |
| 13 | 藤本渚七段 | 4勝3敗 |
日本将棋連盟の順位戦の表をもとに作成。B級1組は13人の総当たり(1人12局)で、2027年3月まで続きます。上位2人がA級に上がり、下位3人がB級2組に下がります。同じ勝ち数のときは「順位」(前の期の成績で決まる序列)が上の棋士が優先されます。
次の対局とタイトル戦の日程
2026年10月16日時点で、斎藤さんが出場を決めているタイトル戦の番勝負はありません。B級1組の順位戦が2027年3月まで続くほか、各タイトル戦の予選・本戦が並行して進みます。叡王戦は毎年4月ごろに五番勝負が始まり、第12期叡王戦の挑戦者は、本戦トーナメントで決まります。
これからのタイトル戦の対局日と会場は、竜王戦・王将戦・棋王戦などの各ページにまとめています。大盤解説会の申し込み方は、タイトル戦の観戦の基本をご覧ください。
棋風・得意な戦法
角換わりや相掛かりを得意にする居飛車党です。終盤の力に定評があり、鋭い寄せと、ていねいな受けの両方を持つ棋士だと紹介されています。じっくりした将棋を好み、順位戦のような持ち時間の長い棋戦で力を出すタイプだとも言われます。A級に上がってすぐ、2期続けて名人挑戦者になったことは、その特徴をよく表しています。
- やわらかい雰囲気とていねいな話し方から、「西の王子」と呼ばれています。
- コンピューターと対戦した電王戦では、「超光速の詰士」という二つ名がつけられました。
- 本人は詰将棋について、「好きを通り越して愛している」と公言しています。
本人が語っている趣味は、音楽(Mr.Children や BUMP OF CHICKEN などのロックバンドを好む)と料理です。遠征のないときは自炊をすることも話しています。
あゆみ(年表)
- 2004年9月 奨励会に入会(6級)
- 2012年4月 四段(プロ入り)
- 2017年 第88期棋聖戦でタイトル戦に初登場
- 2018年 第66期王座戦で王座を獲得
- 2020年2月 順位戦A級への昇級を決め、八段
- 2021年・2022年 名人戦に2年続けて登場
- 2024年 順位戦B級1組へ
- 2025年・2026年 叡王戦に2年続けて登場
よくある質問
斎藤慎太郎さんが獲得したタイトルは?
2018年度の第66期王座です。翌年の第67期王座戦で永瀬拓矢さんに敗れ、王座を失いました。
叡王戦では、どんな結果でしたか?
2025年の第10期、2026年の第11期と、2年続けて伊藤匠叡王に挑戦し、どちらも2勝3敗でした。2回とも第5局までもつれています。
「西の王子」とは?
関西を拠点にする斎藤さんの、やわらかい雰囲気とていねいな語り口から付いた呼び名です。
いまの順位戦のクラスは?
B級1組です。A級に通算4期在籍し、2023年度の第82期を最後にB級1組に下がりました。竜王戦は、いちばん上の1組に通算5期在籍しています。
名人戦には、何回出ていますか?
2回です。2021年の第79期と2022年の第80期で、どちらも渡辺明名人に挑戦し、1勝4敗でした。A級に上がった最初の期と2期目に、続けて8勝1敗で1位になっています。
師匠はだれですか?
畠山鎮八段です。斎藤さんは、畠山八段の門下から出た初めてのプロ棋士です。
王座を獲得したときは、だれに勝ったのですか?
挑戦者決定トーナメントで、高見泰地さん・久保利明さん・藤井聡太さん・渡辺明さんに勝ち、五番勝負で中村太地王座を3勝2敗で破りました。藤井さんがまだ七段だった2018年のことです。
将棋を始めたきっかけは?
羽生善治さんを描いた学習漫画を読み、将棋とプロ棋士という仕事に興味を持ったことだと紹介されています。2004年に奨励会に入り、18歳でプロになりました。
どんな賞を受けていますか?
将棋大賞では、2015年度に新人賞と勝率一位賞、2016年度に勝率一位賞を受けています。勝率一位賞は、その年度にいちばん高い勝率をあげた棋士に贈られる賞です。
参考にした情報
- 日本将棋連盟 棋士データベース「斎藤慎太郎」
- 日本将棋連盟 棋戦情報(順位戦B級1組)
- ウィキペディア「斎藤慎太郎」「叡王戦」

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